季節的にも涼しくなってきました。
外で遊ぶ子供たちもおおく、 よく怪我をして帰ってくる子供たちに
手を焼いておられるご家族が多いのではないでしょうか。
一昔前は、怪我をしてしまったら、 消毒剤である赤チン、イソジンでバリバリと消毒をしガーゼで患部をしっかりと覆っていました。
ガーゼはがす時、痛くなかったですか??傷に再生された皮膚が一緒にガーゼと剥がれ落ちませんでしたか??
また、傷口はよーく乾かしなさい、と。そう教えられた時期もあります。 中には市販薬で、傷口を乾かすパウダー状の外傷治療薬もあるくらいです。
しかし!
今は軽度な傷であれば、公園などで怪我するレベルであれば傷口は乾かしてはいけません。
また、ごしごしと消毒薬で患部を消毒したり、ガーゼと消毒薬で覆って絆創膏を貼ってはいけません。
昨今の宣伝、ネットの普及で傷を乾かさないで治す、という標榜がありますので知っておられるかたも多いのではないでしょうか。いまさら感の話題ですが、時々うみがめ薬局にお手伝いに行きますと、まだまだこの乾燥+ガーゼ+消毒治療を行っておられるご家庭も多く、びっくりしています。
消毒剤は、消毒剤がもつ独自の力で、ばい菌に作用します。しかしその作用はもちろん正常な皮膚や細胞にすべて分け隔てなく作用してしまいます。
イソジンの消毒による細胞の影響はさまざまな論文で昔から書いてあります。
イソジンの消毒などは殺菌、よりも皮膚などの組織の回復を大いに遅らせ、きれいな皮膚再生を邪魔してしまいます。とても怖いですよね。
また、忘れてはいけませんが、細胞の消毒の能力は酸化力。
傷口には、ばい菌だけでなく多様なモノがあります。膿、血、たんぱく質。
それらにもちろんこの酸化力で殺菌するわけで、 ばい菌だけへの消毒作用は、傷口から出るさまざまな成分も消毒するので相対的に弱まってしまいます。
その為、消毒という目的で、消毒液を使って傷口を消毒する、という行為は一般的な傷であればお勧めはできません。
いいことがひとつもないような気がしますが事実です。
傷口に必要な細胞も殺してしまい、また、殺菌力も弱い、これでは意味がありません。
上記の理由から、殺菌消毒薬でごしごしと患部を洗うのはさけましょう。続きは、次回・・
薬剤師 かめ川